魔法使いの嫁
劇場といえども、30ほどなのでOVAを上映していた感じだね。
しかも、本編流れたあとに制作ドキュメントがあり、「アレッ」と思ったことは内緒。
これに関しては告知あったのかなぁ。
映像は、素晴らしかったです。
イギリスにおけるファンタジーのような幻想的な世界感を美術や小物で表現されている。
この美術や小物が、世界感を示す道しるべのようなものになっているので力の入り方もひとしおである。
アンジェリカの工房の背景もファンタジーの世界をひきあげる一つとなっている。
工房ゆえこその雑多さや使い魔や精霊達の存在が一際である。
最後の荷物の圧縮と鳥の形成の魔法も地味だからこそ派手に。
朝の食事シーンの料理も美味しそうでしたね。
後ろでシルキーがトマトを山ほど運んでいたのは、ちょっとクスっとしたね。
団欒のシーンでは程よい空気感が醸し出されていて、それなりに関係が進んだことを鑑みることが出来る。
そして、指輪と杖が見えることから時間経過は単行本5巻辺りということかな。
だからこそ、チセとエリアスの関係もちょっと近くに感じられるのか。
骸骨顔で表情が分からないエリアスを見て、チセが機嫌良くないと思うほど表情を読み取るとることが出来るのは関係が進んでいると言えよう。
この作品における楽しさの一つが、キャラクター同士の微妙な間であると捉えてます。
その間をアニメで描写されているがの、良かったですね。
特にチセの何か言いたいことがあるのに、遠慮しているのか引っ込めてしまうなどのを表情で類推できるところなど最高であるね。
監督がインタビューでこの作品のテーマは「家」と言ってたのですが、個人的には「家族」かなと。
チセ、エリアス、ルツ、そしてシルキーが居る場所でこその関連性と思い、誰といるかが重要ではないかと思い「家族」が思い至るのである。
朝ごはんそっちのけで会話していると、シルキーがちょっとおこり気味にお玉を振っているのがちょっとしたアクセントになっている。
ただ、「家」も特定の家ではなくいつものメンバーがいる場所と考えれば上記の「家族」と同じような意味合いになるかなぁとふと思いつく。
幼少期のチセを描くということで、暗くなるなぁと。
その暗さも目の隈や半ズボンという少年の格好(居候のお下がり?)しているのが、じんわりとチセの環境を醸し出している。
チセの周囲に出てくる良くないものが登場してくるさまは、ぞわぞわ感とスピード感がありひっ迫間がありそれが図書館の光を見つけた時の安堵感を増すものとなっている。
最後に登場した三浦の笑顔はうさんくさいがチセにとっては、同じものが見える人として安心があるのだろうか。
これから物語が始まるというところで、終わってしまったので続きが気になりますね。
もう一回見たいけど、上映前の広告と後のインタビューがなぁ。